赤字決算で経営事項審査を受ける
こんにちは。
経営事項審査光速申請請負人の長島です。
11月に入り、急に寒くなりました。
私はすぐに鼻に来るので、ツライ季節です。
春、秋は花粉症ですし、冬は鼻が詰まるし、夏は近年の猛暑ですぐにくたびれるし、いったい、いつなら調子がいいんでしょうか・・・。
とにかく、健康だけには気を付けて頑張っていきます!
さて、タイトルの件です。結論から申し上げますと、
「赤字決算でも経審は受けられます!」
ただし、さまざまな項目でマイナス評価となりますから、P点がダウンすることは十分に考えられます。
そこで、現状の点数を維持することをお考えであれば、他の項目でリカバーするということを考える必要があります。
では、どの項目が下がるかを掘り下げます。
まず、経営事項審査の審査項目は大きく5つ。
・その他審査項目(社会性)(W)
・完成工事高(X1)
・自己資本額・平均利益率(X2)
・経営状況分析(Y)→3期平均の決算の結果を分析機関に依頼し、結果をもらう。
・元請完成工事高及び技術職員数(Z)
これらを点数化し、さらにP点を出すための公式に当てはめて、最終結果であるP点を算出します。
赤字決算により影響が出る可能性があるのは、自己資本額・平均利益率(X2)と経営状況分析(Y)の2項目。
これは、財務状況を点数化する項目になりますので、どうしても決算が影響します。
・X2が下がる
X2は、2期の自己資本額と平均利益額の計算結果です。自己資本額は貸借対照表の純資産額です。判断します。平均利益額は、過去2期分の損益計算書の営業利益額と減価償却費の合算を2で割ったものです。
赤字決算だと、純資産額は減少します。平均利益額については、営業損失を出していたら、間違いなく影響が出ます。
一方、営業外損失が原因での純損失でしたら、影響が出ない可能性があるので、決算書をチェックです。
・Yが下がる
Yは、先ほど記載した通り、過去3期の決算報告書の状況を点数化したものです。
Yを出すためには、X1~X8までの8つの項目があり、赤字だと様々な項目に影響が出ます。
●影響が出る可能性が高い項目
・自己資本対固定資産比率(X5)
「自己資本対固定資産比率」とは、自己資本で固定資産をどれくらいカバーできるかを示したものです。
赤字決算だと自己資本は減少するので、この比率が下がります。
・自己資本比率(X6)
「自己資本比率」とは総資本に占める自己資本の割合です。
赤字決算だと自己資本は減少するので、この比率が下がります。
・利益剰余金(X8)
「利益剰余金」は利益剰余金を1億で割って算出します。
赤字決算だと利益剰余金が減少するので、悪影響が出ます。
●影響が出る可能性がある項目
・負債抵抗力指数(X1、X2)
「負債抵抗力指数」は負債に対して、支払い可能であるかどうかを数値化したものです。
赤字決算になり、借入金が増えた場合は、点数が下がる可能性があります。
・収益性・効率性(X3、X4)
「収益性」は、総資本に対する売上総利益の割合がわかるものです。
赤字決算の原因が、売上減少と経費増加の場合だと、点数が下がる可能性があります。
「効率性」は、売上高に占める経常利益の割合です。
赤字決算だと経常利益率が低くなっている可能性があるため、点数が下がる可能性があります。
・営業キャッシュフロー(X7)
「営業キャッシュフロー」は、1年間で生み出したキャッシュフロー額です。
赤字決算で経常利益が減少していると、点数が下がる可能性があります。
一方で、決算が良ければよいほど、税金を納める額が大きくなりますので、節税との兼ね合いもあるかと思います。
ですので、決算報告=確定申告については、税理士さんとよくよく相談する必要があります。
なお、面倒な大阪府の経営事項審査申請は、経営事項審査光速申請請負人の長島にお任せ下さい。
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